コラム

講習の目的を明確にする

ドローン免許取得に向けて講習を受ける目的として、主に以下の2点が考えられます。

• 仕事で高度な飛行が必要なため
• 転職や起業を視野に入れているため

一等免許は広範囲での飛行が可能なため、例えば撮影業務や農薬散布、測量・点検作業など、高度な技術を要する業務に就きたい人におすすめです。

一方、単に飛行を楽しむだけであれば民間資格または二等免許で十分です。講習費用も安価なため、目的に合わせてよく検討しましょう。

自身のスキルレベルに合ったコースを選ぶ

ドローンの免許取得講習には、初心者向けと経験者向けのコースが用意されています。自身のスキルレベルに合わせて適切なコースを選ぶことが重要です。コースの内容はスクールによって異なりますが、主に以下のとおりです。

初心者向けコース

• ドローンの基本操作から学べる
• 座学と実技の両方を学習
• 資格取得を目指せる

経験者向けコース

• 上級テクニックを習得できる
• 特定の資格取得に特化
• 実技中心のカリキュラム

自身の経験値を正しく把握し、目的とスキルレベルに見合ったコースを選びましょう。

講習費用を確認する

受講費用は、経験の有無や各ドローンスクールによって大きく異なります。初学者は経験者に比べて講習時間が長いため、費用も高額になる傾向があります。一方で、国土交通省認定の民間資格を取得済みの「経験者」は、講習時間が短縮されるため受講費用が安価になる傾向にあります。

また、講習費用とは別に、試験費用（学科試験、実地試験、身体検査、証明書発行手数料など）が必要になります。したがって、講習を検討する際は、受講したい免許の種類と自身のスキルレベルを踏まえ、費用を総合的に確認する必要があります。

講師陣や講習内容をリサーチする

ドローン免許講習を受講する際は、講師陣や講習内容をしっかりと確認しましょう。講師の経歴や実績、指導方法なども重要なポイントです。

講習内容では、学科試験対策と実技試験対策がバランスよく組まれているかどうかを確認します。国家資格試験に合格できるよう、以下の点も考慮に入れましょう。

• 講習時間数（法定時間数を満たしているか）
• 教材の質（最新のドローン規制にも対応しているか）
• 実技練習環境（ドローン練習場の有無）

このように、講師陣と講習内容の両面からリサーチを行うことで、自身のスキルレベルにあった講習を選ぶことができます。

実技試験対策も怠らない

一等免許の実技試験は、ドローンの基本操作はもちろん、空域管理や気象状況の判断、電波法などの知識が問われます。講習では理論と実技の両面から学習しますが、合格に向けて以下の3つの点を意識した対策が重要です。

• ドローン操縦の反復練習：講習で学ぶ基本操作を繰り返し練習し、緊急時の対応などを身につける
• 飛行計画作成の実践：飛行エリアと気象条件を踏まえた飛行計画を立案する訓練を積む
• 模擬試験の活用：過去の実技試験問題を用いて実践的な模擬試験に臨む

このように、一等免許の実技試験合格に向けて、講習と自主学習を並行して取り組むことが大切です。

資格取得後の支援があるか確認する

ドローン免許の講習を実施するスクールでは、資格取得後の支援を行っているところも多くあります。スクールで行う支援の例としては、以下のとおりです。

• ドローン操縦の仕事に関する求人情報の提供
• ドローン本体やパーツなどの販売
• 飛行申請・機体登録のサポート
• ドローンを活用した業務についての相談

など

事前にドローンスクールの支援内容を確認し、自分に合ったスクールを選ぶことが重要です。

基本コースのカリキュラム内容と料金

一等基本（限定変更なし）60万6,100円

• 学科：18時間
• 基本操作：50時間
• 修了審査

一等基本（目視内）63万5,800円

• 学科：19時間
• 基本操作：50時間
• 目視外飛行：7時間
• 修了審査

一等基本（限定変更昼間）64万200円

• 学科：18時間
• 基本操作：50時間
• 昼間飛行：3時間
• 修了審査

一等基本（限定変更目視内、昼間）66万9,900円

• 学科：18時間
• 基本操作：50時間
• 目視外飛行：7時間
• 昼間飛行：3時間
• 修了審査

仕事の範囲が広がる

一等免許を取得することで、飛行できるドローンの種類が広がり、様々な業務に従事できるようになります。例えば以下のような仕事が可能になります。

• 物件・建設現場の上空撮影
• インフラ設備の点検
• 測量、3次元マッピング
• 農薬や種子の空中散布
• ドローン搭載カメラによる監視
• 重量物の輸送

など

つまり、一等免許があれば、より高度で責任のある作業を請け負えるようになるのです。ドローン需要が高まる中、一等免許保持者に対する期待は大きくなっています。

高収入が期待できる

一等免許を取得することで、高収入が期待できます。一等免許保有者は、これまで認められていなかった有人地帯における目視外飛行が補助者なしで可能になります。したがって、人口密集地での物流・配送、建設現場の空撮など、需要の高い分野で活躍できる機会が広がります。

ドローン業界では、近年需要が急拡大しており、今後もさらなる市場の成長が見込まれています。特に、国家資格保有者に対する需要は高まっていくでしょう。ドローン操縦のスキルと経験を積めば、より高い収入を得られる可能性が高まります。

したがって、ドローン業界に携わりたい方にとって、一等免許を取得することは、将来的な高収入を狙ううえで大きなメリットとなるはずです。

資格の更新について

無人航空機の操縦者技能証明は、一等、二等ともに有効期間が3年間と定められています。登録講習機関で更新講習を修了したうえで、身体適性の基準を満たせば更新ができます。

資格の更新手続きには、費用が発生します。詳細が気になる方は、国土交通省のホームページをご確認ください。